サステナビリティ

トップメッセージ

持続可能な未来へ向けた物流の使命

日々目まぐるしく変わる世界情勢の中で、伊藤忠ロジスティクスは伊藤忠グループの中核物流会社として、商社系の強みを生かし、多様な取り組みを進化させてきました。思えば、東日本大震災において、物流が如何に社会に、そして人々の生活にとって、なくてはならない事業であるかを痛感し、以来、当社は長年培ってきた現場力と、迅速かつ柔軟な対応力により、地域やお客様の期待に十分応えながら全力で物流と向き合って参りました。

 

それから10年後、今度は世界規模での危機となったコロナ禍においても、従業員一同が感染防止に最大限の注意を払いながら、現場を止めることなく活動できたのも、この物流の使命を自覚しているからこそであると自負しております。

 

今、私たちはこれまでの経験から「持続可能な社会の実現」に向けた物流の役割を改めて強く認識しています。当社は、自動車・生活消費財・食料・医薬品を重点4分野ととらえ、より社会的に影響の大きな分野での貢献を、充実したネットワークとサービスで国内外問わず拡大し続けております。「三方よし 物流業務を通じた社会への貢献とステークホルダーの満足の実現」を経営理念として掲げ、どのような社会環境であっても、企業の成長の基盤は「ステークホルダーからの信頼」にあることを肝に銘じ、持続可能な未来に向けて物流の使命を果たして参ります。

サプライチェーン・サステナビリティ行動指針

伊藤忠ロジスティクスグループは、「サプライチェーン・サステナビリティ行動指針」を定め、全ての取引先及び事業パートナーに対して伊藤忠ロジスティクスグループの考え方を伝え、以下に定める項目への理解と実践を期待し、働きかけていきます。

  1. 従業員の人権を尊重し、差別・各種ハラスメント・体罰を含む虐待等の非人道的な扱いを行わない。
  2. 従業員に強制労働・児童労働を行わせない。また、最低就業年齢に満たない児童を雇用しない。
  3. 雇用における性別、人種、宗教等による差別を行わない。
  4. 法定最低賃金を遵守すると共に、生活賃金以上の支払いに努める。不当な賃金の減額を行わない。
  5. 労働条件・労働環境等に関して労使間の円滑な協議を図るため従業員の団結権及び団体交渉権を尊重する。
  6. 法定限度を遵守すると共に、従業員の労働時間・休日・休暇を適切に管理し、過度な時間外労働を禁止する。
  7. 従業員に対して安全で衛生的かつ健康的な労働環境の提供に努める。
  8. 事業活動において、環境汚染やその他環境問題により自然資本や地域社会に負の影響を与えないよう配慮する。
    また、エネルギー・水・その他資源の使用量、及び温室効果ガス・廃棄物の排出量の削減を目指し、持続可能な物流サービスの提供に努める。
  9. 関係法令及び国際的なルールを遵守し、公正な取引及び腐敗防止を徹底する。
  10. 上記の各項目に関する情報の適時・適切な開示を行う。

サステナビリティ基本方針とマテリアリティ

現在、地球規模で環境問題や社会的課題がますます重要視されている中、持続可能な社会の実現に向けた企業の役割はこれまで以上に大きくなっています。
当社は、長期的な視野に立ち、伊藤忠グループが掲げる「サステナビリティ推進基本方針」を指針としながら、持続可能な社会づくりに貢献するためのさまざまな取り組みを推進しています。私たちは、環境保全だけでなく、人権の尊重やダイバーシティの推進、地域社会との共生など、幅広い社会的課題にも組織的かつ体系的に取り組んでおります。
また、サプライチェーン全体における責任ある行動を重視し、ステークホルダーの皆さまとの対話を通じて、より良い社会の実現を目指してまいります。

伊藤忠グループ「サステナビリティ推進基本方針」

次の10年もお客様と共に

伊藤忠ロジスティクスは、「環境に配慮した物流」の推進に取り組んでいます。
限りある資源の有効活用や産業廃棄物の削減、全国各地の事業所への太陽光発電設備の導入による脱炭素化、節水、そしてコンプライアンスの遵守などを通じて、「社会との共生」の実現を目指しています。当社は1961年、大阪の地で創業し、2021年7月に60周年を迎えることができました。
この間、社会や世界は大きく変化してきましたが、私たちはこれからも物流を通じて人々の安定した暮らしとを支え、社会的使命を果たし続ける企業でありたいと考えています。今後も次の10年に向けて、お客様とともに歩んでまいります。

代表取締役会長(兼)社長 佐々 和秀
2025年10月

環境 - Environment -

項目 取り組み内容 SDGs ゴール
気候変動対応・GHG削減
  • 再生可能エネルギーの導入
    環境負荷低減を目指し、再生可能エネルギーの導入を積極的に取り組んでいます。松戸事業所、東大阪事業所、名古屋事業所、枚方センター、八幡センタ―の屋根には太陽光パネルを設置し、クリーンエネルギーを有効活用することでGHG排出量の削減に努めています。また、LED照明や自動消灯システムの導入、未使用時の消灯を徹底するなど、省エネルギー化を推進しています。
  • 燃料改善
    定温冷凍機を水冷式から空冷式へと切り替えによる水使用量の削減や、空調機用の電源切替盤・AGV(無人搬送車)・ピッキングカートの導入により、消費エネルギーの最適化を図っています。
  • EV・ハイブリット導入
    バッテリー式フォークリフトの導入をはじめ、エネルギー効率の高い車両や機器を積極的に導入しています。
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輸送効率化
  • ホワイト物流の取組(医薬品物流部)
    当社は、従来の東西2拠点体制に加え、新たに北海道拠点を開設し、北海道からの配送期間を短縮しました。託送会社への引き渡しにおいても、事前連絡のしやすさや長距離輸送の削減など、物流効率化を実現しました。また、輸送期間の短縮により、BCPにも貢献し、緊急時や災害、急な需要増加にも柔軟かつ迅速に対応できる体制を整えています。
  • ルート最適化、モーダルシフト(食料営業部、機械・自動車部、伊藤忠貨運代理(上海)有限公司)
    ドライバー不足の社会課題に対応するため、トラック輸送から鉄道へのモーダルシフトを段階的に導入しています。従来は年間約300台以上のトラックで全国に原料を輸送していましたが、鉄道利用によりドライバーの拘束時間を大幅に短縮し、より効率的な物流体制を推進しています。海外においても、各国鉄道部と連携のもと、ユーラシア大陸での鉄道輸送を行っています。
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資源循環
  • 資源循環
    段ボールや梱包資材を分別しリサイクル業者へ回収するほか、再生プラスチックパレットや通い箱(オリコン・ポリ箱)の活用を推進しています。
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国際認証の取得
  • 品質管理への取り組み
    当社は、ISO9001(品質)を取得し、品質方針の策定、マネジメント体制の整備、事故報告書の集計と原因分析など管理体制等サービスの品質向上に向けた体制を整えています。医薬品輸送についてはCEIVPharma認証を成田空港と関西国際空港で取得しています。
    各種認証について
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社会 - Society -

項目 取り組み内容 SDGs ゴール
労働安全・事故防止
  • 事業所管理連絡会の開催
    労働安全衛生法遵守の為に事業所管理連絡会を3ヵ月に1度開催し、事業運営が社内ルールに則って適切に行われているかを確認しています。有事の際でも迅速かつ的確な対応が可能となる体制を整え、労働安全と事故防止に努めています。
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働き方改革・人材育成
  • 働き方改革/安全衛生
    夏季休暇の取得促進や時差出勤、早帰り制度を導入し、多様なライフスタイルに対応しています。福利厚生サービスを利用した育児支援やベビーシッター券配布も行い、子育て世代の働きやすさを支援。加えて、安全衛生委員会の定期開催や避難訓練、社有車運転前のアルコールチェック、健康診断・ストレスチェックの全員実施など、社員の安全と健康を守る活動にも積極的に取り組んでいます。全国各地の拠点においても、全館空調やスポットクーラー・冷風扇・避暑ブースの設置など、熱暑対策を実施し、従業員の健康管理を支援しています。また、毎日の清掃や定期的な消防訓練実施など、安全・衛生面にも注力しています。
  • 人材育成
    新入社員研修や階層別研修、語学・業務スキル・ハラスメント防止等の目的別研修に加え、海外研修やeラーニングも導入し、幅広い成長機会を提供しています。さらに、AIなど時代に沿った最新領域の研修も充実させ、社員一人ひとりが専門性を高め、組織全体の底上げに努めています。
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人権尊重・多様性
  • 人権尊重/多様性
    当社は、多様性を尊重し、外国籍学生の採用やタレントマネジメントシステムによる最適な人材活用、定年再雇用制度(65歳まで)や職掌転換制度の導入、人材アセスメントの実施など、さまざまな社員が活躍できる職場環境づくりに努めています。また、人権尊重の観点から、ハラスメントや社内相談窓口の設置、時間外労働・休日労働に関する協定届(36協定)の遵守チェック、残業状況の定期的な把握と改善指導など、社員一人ひとりが安心して働ける環境を整えています。さらに、社員の心身の健康維持にも力を入れており、メンタルヘルスへの配慮として、経営トップ自らが率先して社内にチームを組成し、社員一人ひとりの状況に寄り添ったサポート体制を整えています。
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地域・社会貢献
  • 地域/社会貢献
    各地センターにおいては、定期的なごみ拾いや地域イベントへの協賛など、地域環境への配慮を行っています。また、災害時には医薬品や食料品の輸送協力も行い、今後も地域の安全と福祉向上に積極的に取り組んでいきます。
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ガバナンス - Governance -

項目 取り組み内容 SDGs ゴール
コンプライアンス遵守

伊藤忠グループの行動指針・行動基準に則り、コンプライアンスを徹底しています。内部通報窓口の整備や定期的なコンプライアンス委員会開催、パートナーシップ構築宣言の公表、不正利益供与の禁止に関する規程を定めています。また、下請法などの法令遵守、各種研修や周知活動など多角的に取り組んでいます。

パートナーシップ構築宣言について

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情報セキュリティ

当社はプライバシーマークを取得しています。個人情報保護方針ならびにその取扱いについて当社ホームページに公表するなど、個人情報の適切な管理体制を整備しています。

個人情報保護方針について

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リスクマネジメント・BCP BCPマニュアルの策定とリスク管理委員会の設立により、有事の損失最小化を目指しています。非常持出袋や水・食料・マスクなどの防災備蓄品の管理、感染防止対策の徹底、緊急連絡網の整備、安否確認訓練も実施し、災害時の迅速な対応体制を構築しています。 sdg_icon_11_ja_2-290x290.png sdg_icon_13_ja_2-290x290.png
経営の透明性・開示 事業活動に伴う多様なリスクに対応するため、内部統制委員会をはじめとする各種委員会を設置し、事業運営を総合的かつ個別に管理しています。また、経営情報の適切な開示や説明責任を果たすため、決算資料やニュースリリース、サステナビリティへの取り組みなど、経営状況や重要な事業活動に関する情報を適時に発信し、ステークホルダーからの信頼性と透明性の確保に努めています。 sdg_icon_16_ja_2-290x290.png